釣りを趣味としている人の話をうかがう機会があって、釣りの面白さとサーフィンの魅力はかなり似ていると知らされました。
海というプレーグラウンドが共通なのは言わずもがな。しかし、それ以上に、魚という対象物を自分で作り出すことはできず、自らが魚のいるところを当てて狙っていかなければ始まらないというそもそもの成り立ちがサーフィンと似ている、ということをこれまで考えたこともありませんでした。これだから、人の話を聞くのは面白い!
共通点はそれだけではありません。
魚のいるところを当てるのにも洞察力と経験に基づく知識がいるけれど、でもそれは最初のステップで、それだけでは当然ながら釣ることはできません。魚をちゃんと釣り上げるためにはさらに次のレベルの洞察力と知識、技術が求められます。サーフィンもうねりがはいったら、それがどこでどうブレイクするかを予測して動き、テイクオフしなきゃ始まりません。そしてテイクオフした後を楽しむためにはまた次のレベルの力量が求められるのであります。
釣りの場合、引っかかった魚を引っ張り上げる際、魚との駆け引きがあり、瞬間瞬間に判断し、動くのだとか。これもまたテイクオフした波と対話して、瞬間瞬間で判断して動く必要があるサーフィンと似ています。
この場合の判断と動作はほぼ同時に行われる必要があります。それができなければ魚は糸を切って逃げていき、サーフボードは失速して波に置いていかれるか、もしくはリップに飲まれて巻かれるかです。
わたしはダイビングはやらないし、これまで、海面より下の世界を想像したことはあまりありませんでした。でも、たとえば小魚をたくさん見たときに、「ん? では、いまこの下にサバやハマチが?」と連想することができるようになれば、自分の視界がまた一気に広がりそうです。そう、見える世界がまた広がる。
わたしは「地球大好き!」なので海の中の世界をちょっと知ることができそうというだけでもうワクワクがとまりません。
というわけで、来年やりたいことの1つに、釣りが加わりました。取材した方が「次回はぜひご一緒に」と言ってくださったので、図々しく「絶対声かけてください」とお願いしておきました。
サーファーの知り合いには、釣りが好きな人が結構いるのですが、その謎が解けたような。